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【イベントレポート】1泊2日の合宿にサクソフォン奏者28人が集合。サクソフォンのみの一期一会のアンサンブルが実現!

【イベントレポート】1泊2日の合宿にサクソフォン奏者28人が集合。サクソフォンのみの一期一会のアンサンブルが実現!

1泊2日でサクソフォンの合奏に取り組むイベント「サックス吹き集まれ! 須川展也さんと合宿しよう!!」が、7月29、30日に「藤野芸術の家」で行われました。
参加者は中学生から70代までと幅広い年齢層で、サクソフォンを始めて数ヶ月の方から40年以上のベテランの方までさまざま。ほとんどの方が初対面同士というなか、須川さんの指導のもと課題曲に取り組み、2日目の最後にはミニコンサートで演奏を披露します。

受付をしてオリエンテーションを済ませると、ソプラノ、アルト、テナー、バリトンとパートごとに着席し、各自音出しをしてから、早速合奏が始まります。須川さんは指揮棒を振りながら、気になった箇所についてアドバイスをしていきます。さらに、全体のバランスを取って演奏者の配置を変更。他の人の音を聴くことで、初心者の人が演奏に自信のない箇所でも音を出しやすくなるという須川さん流の配慮です。
休憩の後は、ポイントとなる箇所で須川さんが演奏のコツを伝授。息の出し方や音の強弱の付け方、伴奏のときの吹き方、ビブラートのかけ方などなど、その場で演奏をしながらの実践的な説明に、皆さん真剣にメモを取っていました。

この日は、特別に会場でヤマハの新製品「Venoa(ヴェノーヴァ)」の発売前展示があり、それぞれ手にとってその音色を確かめていました。ビデオでデモ演奏をしている須川さんが「Venoa(ヴェノーヴァ)」を吹くと、感嘆の声が上がりました。

宿泊手続きの後、スタジオに移動。最初の合奏を通して打ち解けたのか、あちこちで会話が交わされます。さらにホールに比べてスペースがコンパクトになったぶん、須川さんとの距離もグッと近づいたよう。ワンポイントアドバイスの後、質問コーナーになると次々と手が上がりました。「社会人なのであまり練習時間が取れない。どんな基礎練習をすれば?」「苦手な音を出せるようにするには?」などなど、それぞれの疑問や悩みにていねいに答えてくれました。時には笑い声もあがるなど、和やかな雰囲気でこの日の練習を終えました。

夜は、ホールにて懇親会が行われました。夕食のテーブルを囲みながら、あちらこちらでサクソフォン談義が繰り広げられています。須川さんの演奏を聴いてサクソフォンを始めたという男性は「ご本人から教われるので、ぜひ参加したいと思いました。ひとことアドバイスを聞くだけでとても参考になります」と嬉しそうに話します。「演奏についての具体的なお話が多く、思っていた以上に須川さんとのやりとりがみんなでできてよかったです」と振り返るのは、社会人の吹奏楽団で演奏を続けているという男性。また、長野から参加した女子中学生は「近くで上手な人の演奏を聴けてとても勉強になりました」と話していました。

懇親会の終盤には4日前に誕生日を迎えた須川さんへのハッピーバスデーのサプライズ演奏も。須川さんもサインや記念撮影に応じるなど、参加者との交流を楽しんでいました。

2日目は朝食、チェックアウトの後、ホールで合奏をして全体での練習を終えました。須川さんからの「合奏を通して僕の大事にしてきたことをお伝えしたつもりです」という締めの言葉に、全員が深く頷いていました。
昼食をはさんで個人練習をしたのち、いよいよホールでのミニコンサートです。会場には、参加者のご家族やお友達も来場しています。「一期一会のアンサンブルをお楽しみください」と須川さんがあいさつをして、課題曲を演奏。初めての合奏から練習を重ねてできたアンサンブルに来場者から大きな拍手が起こりました。
第2部は須川さんのミニリサイタル。あらゆる奏法が盛り込まれた須川さんの演奏に全員が聴き入りました。
「年齢も違い、音楽に対する方向性も違う人が集まって、ひとつの方向に向いた。このメンバーにしかできない演奏ができました。これを機にさらに音楽を続けて楽しんでほしいですね」と須川さん。参加者の皆さんも須川さんと記念撮影をしながら笑顔を交わしました。「サックスだけでこんなに豊かな音が出せることに感動した」「他の人の演奏を聴いて刺激になった」と皆さん、充実した表情を浮かべます。年齢も音楽経験もさまざまなメンバーが集まった1泊2日の合宿は、それぞれが音楽への気持ちを新たにする時間となりました。

文 佐藤雅子
写真 阿部雄介

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