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これを知っておけばもう大丈夫!?演奏本番の「あがり」対策のためにできること。

これを知っておけばもう大丈夫!?演奏本番の「あがり」対策のためにできること。
発表会やコンクールなど、お客さんの前で演奏する機会のある方。
「緊張で思うように演奏ができないのでは」という心配はありませんか?

ヤマハ音楽研究所が運営するサイト「ON-KEN SCOPE」では、音楽に関する研究や取り組み、生活に身近な活用シーンを紹介しています。
音楽演奏に伴う緊張・あがりについて調査・対策がまとめられています。

プロの演奏家も悩む "あがり”

どのジャンルの芸術家が緊張を感じるか?

1990年代、英国での調査では、ロンドン交響楽団やロイヤル・オペラ・ハウスなどに所属する舞台芸術家162名にアンケートを実施しました。
その結果、緊張・あがりを最も多く感じていたのは器楽奏者でした。

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どんな場面でストレスがあるか?

こちらは国内の演奏家への調査です。
85.8%が演奏に伴う何らかの心理的ストレスがあり、そのシーンについては以下のとおりでした。

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ON-KEN SCOPE「緊張・あがりと音楽演奏 ―ステージで練習の成果を発揮するために―」より
(著者:吉江 路子 国立研究開発法人産業技術総合研究所 人間情報研究部門 研究員)

緊張によって何が起こるか?

アメリカの音楽大学の教員と学生302名へのアンケート調査によると、61%もの人が緊張・あがりによる苦痛を感じていました。
緊張による演奏の質の低下もあり、具体的にはこちらのとおりです。

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詳しくは!こちらの記事をご覧ください!

ON-KEN SCOPE「演奏家における緊張・あがりの実態」(著者:吉江 路子)

ステージで実験。 "あがり” は演奏にどう影響するのか

音楽大学や音楽教室から公募してピアノコンクールを開催、聴衆と審査員の前で演奏する実験。
計測用センサーを付けて、事前リハーサルと本番を比較しました。

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自律神経の「交感神経系」に働く
その結果、心拍数、発汗量が大きく増加。

筋肉の状態を変える
筋肉の活動に変化が起こり、ピアノの場合、強弱表現・タイミング・スムーズな動きなどに影響が出ました。
 

ON-KEN SCOPE「緊張・あがりは、なぜ演奏を変えてしまうか」(著者:吉江 路子)

あがらないためには・・

日常生活の習慣を見直す

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 食事  普段から野菜と中心として栄養バランスの良い食事を心がけることで抑うつ状態になりにくいそうです。
公演直前は消化しやすいもの、コーヒーなどのカフェインは控えめがおすすめです。

 休養  練習した運動の記憶を脳に定着させるためにも睡眠が必要。

 運動  有酸素運動は不安を軽減する効果があることが実証されています。

準備

時間的な余裕
早めに選曲をして十分な練習時間を確保します。

精神的な余裕
あまり難易度の高い曲でステージでの失敗経験を繰り返すと緊張しやすくなるそうです。
逆にあえてやさしめの曲を演奏したり、人前で演奏する自信をつけることが緊張・あがりの緩和につながるそうです。

本番に近い状態で練習をする
暗譜するなら早めに。
脳が「譜面を見て弾く癖」を学習するので、早めに見ないで暗譜できるようにします。

不測の事態でも冷静でいられるように
テンポを落として、自動化していた動きを今一度確認。

ルーティーン
心身状態を良いものに切り替える「スイッチ」を作るために取り入れるルーティーン。
それをきっかけに冷静な自分を取り戻しやすくなるそうです。

メンタルリハーサル
ステージでの一連の流れを頭の中でシュミレーション。
できるだけ明確に想像してみます。

前日からは当日に疲労を残さないように心身のコンディションを整えます。

当日

練習やリハーサルでは全力を出さずに、本番のために体力や精神力を温存します。
これまで良い演奏のための準備ができたと喜ぶようにします。
 

ON-KEN SCOPE「緊張・あがりは一朝一夕には克服できない」(著者:吉江 路子)

ON-KEN SCOPE「公演準備における緊張・あがり対策」(著者:吉江 路子)

演奏時の見た目

演奏者の服装によって、演奏の評価が変わるかを実験。
女性バイオリニストが下記の服装でクラシック曲を演奏し、その映像に全く同じ演奏音を重ねて流しました。
演奏家による評価は、コンサートドレスでの演奏が圧倒的に好まれたそうです。

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「見た目より中身だ」と思いたくても、現実には予想以上に目に見えるものに影響されるんですね。

これから、演奏会、発表会、コンクールを予定しているなら、「ON-KEN SCOPE」をぜひ覗いてみてはいかがでしょうか?
 

ON-KEN SCOPE「演奏する姿は大切」(著者:河瀬 諭)

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