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二刀流を超えた?天才ミュージシャンがデビュー・アルバムを発売!

ポニーキャニオンからメジャーデビューアルバムとなる「Infinite Creature(インフィニット・クリーチャー)」をリリースする曽根麻央さん。
1991年生まれ、まだ26歳の若さで海外の権威ある賞を受賞、トランペットとピアノの両方を操るまさに"二刀流"の驚異の新人。
世界が注目する若き才能はどのように楽器を始めて育ったのか?
ご愛用のXeno Artist Model  "New York Series" YTR-9335NYS の印象も合わせてお話をうかがいました!

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トランペットやピアノを始めたきっかけは?

小さいころからヤマハのアップライトピアノが家にあったこともあって、父のひざに座りながら手の形を覚えて。で、ピアノに最初は興味を持ったんですが、譜面(を読むのが)が幼いころ本当に嫌いで。
譜面を読む=ピアノのレッスンが嫌い、というようになっていってきました(笑))

そんなときに、ルイ・アームストロングの「この素晴らしき世界」という曲を聴いて、とても心に残って「この人の声ってすごく素敵だな」と幼いながらに思ったんですね。
実はあの曲は、トランペットをルイ・アームストロングが吹いていないんですが・・・
のちのち、ルイ・アームストロングがトランペッターだということを知って、親にねだって小学2年生のクリスマスに、ヤマハのステューデントモデルの トランペットを買ってもらって、そこから練習を積んできました。

渡米するまでの活動はどんなことを?

トランペットをもらってすぐ後ですが、実は両親も音楽をやっていたので「親子バンド」という形を組むことになりました。
あまり吹けないのに人前に立たされて・・・その度に新しい曲を、そのコンサートの度に覚えていくというスタイルをとっていました。
ひとつのコンサートに対する責任感だとか、アーティストとしての立ち振る舞いなどを親から叩き込まれました。

渡米のきっかけは何だったのでしょうか?

僕はトランペットをジャズトランペッターの原朋直さんと、東京藝術大学の杉木峯夫教授(当時)に習っていたんですが、
杉木先生が日本トランペット協会の理事長で、協会のイベントでタイガー大越さんがクリニックをするという機会がありました。

そこで僕とタイガーさんが初めて出会い、そのまま「北海道のグルーブキャンプにおいでよ」ということになりまして、行ってみたらバークリー音楽大学の夏期講習の奨学金をいただき、16歳のときに初めて渡米する機会を得ました。

そこでバークリーの本科のオーディションを受けて、ありがたいことに全額奨学金をいただくことになり、それで、本格的に2010年より渡米することができました。

留学を通じて得たことは何でしょうか?

アメリカに合計で7年住んで、僕が経験した中で本当に僕の財産だと思うのが、本で読むようなジャズのレジェンドの一言一句を、その場で直接聞いた人たちから、この人はどういったパーソナリティだったとか、どういう風にリハーサルをしたとか、どういう風に
ミュージシャンに指示をしただとか、どういう風に生活していてどういう風に人と接してたかとか、そういう歴史の中の人物が本当に身近に感じられるようにストーリーを聞くことができました。

自分がジャズの歴史の中の一員にいる、という実感がわいたというのが、自分の中の一番大きな経験でしたね。

その他、在米中に感じられたことを教えてください。

アメリカに移って面白かったのが、アメリカは英語が公用語だと思うこともあるんですが、本当にいろんな文化が盛んで、ある地域に行ったらスペイン語しか聞こえてこないし。
ある地域に行ったらインドの言葉しか聞こえてこない、イスラエルの言葉や、中国語しか聞こえてこない…そういった、本当に多文化な渦の中で、あのエネルギーの中で、色んな思考、思想、宗教とか、そういう色んなものが混ざり合って、ひとつのエナジーとなって出来たのが本当に「ジャズ」だなということを生活の中で実感できた空間だったと思います。

新譜「インフィニット・クリーチャー」について

2018年4月18日発売 ポニーキャニオン
PCCY-30248 定価:3,500円(税込)
2枚組、そして僕のセルフプロデュースアルバムでデビュー盤。

異例なことかも知れませんが、そのようなことにチャレンジして、皆様に今の僕の全てをお伝えしようと作ったアルバムです。

"Acoustic Band"と"Electric Band"、2枚組で2つの全然違ったサウンドをお楽しみいただけるこのアルバムなんですが、両バンドとも僕が4年、5年以上の関わりを持ってきている僕に本当に一番、もっとも身近なミュージシャンが集まって結成した、本当に僕の"Brother" "Sister"たちなので、そういったミュージシャンの仲の良さだとか、グループの仲から出来てきたオーガニックなサウンドというのも楽しめると思います。

いくつか「和」を感じる作品が収録されていますね。

僕はアメリカに7年いたので、「日本人が、なんで、ジャズをやるのか?」というところに非常に疑問というか、自分の中で葛藤があったんですね。

そんな中で、ジャズを「民族音楽」として見ると、アフリカから、ビートなり、五音階のブルース・スケールだったり、そういったものが来てるわけですね。
そのエレメントというのは、非常に日本の音楽の中にも・・・太鼓があって単旋律があって五音階があって・・・と、単純な要素は非常に共通点が多いんですね。

世界中の音楽が、実は・・・共通のルーツ、似たようなルーツを持っているというところにヒントを得て、日本の音楽とか、アメリカの音楽、イスラエルやスペインの音楽などにも影響を受けて、これら、僕が影響を受けた音楽全てが自分のアイデンティティだと思うので、「Mixed Culture Music」と言いますか、そういうことに力を入れて取り組んでいます。

トランペットとピアノの"二刀流"スタイルについて

僕の場合は、憧れのミュージシャンや、好きな音楽があるとして、それが別にトランペットやピアノじゃなかったりするんですね。

そんな中で、例えばウェイン・ショーターのサックスをどうやってトランペットやピアノで表現するかとか、もしくは自分に聴こえている「いい音だな」と自分が思う音をどうやって実際にトランペットとピアノで体現するかということは、非常に大事なところなので、ある意味ほかの人たちよりも「選択肢が多い」というところにたぶん強みがあるんじゃないかなとは思います。

今回のアルバムでは何種類の楽器を担当?

そうですね・・・
トランペットと、フリューゲルホルンも吹きました。
あとはピアノ・・・ボイス・・・パーカッション、ですね。

演奏される楽器はまだまだ増えそうですね?

いや・・・どうですかね・・・トランペットとサクソフォンを同時に聴くと、60年代の音が頭に自然に鳴っちゃうように、作曲において、僕がいくら新しい音を書いても、クリエイティブなことを書いても、やっぱりそのサウンドがするとどうしても60年代っぽくなるんですよ。

楽器のインストゥルメンテーションという意味でも、新しいサウンド、新しいコンビネーションにどんどんトライしていきたいと思うので、必要があれば、その都度、自分で勉強していくんじゃないかな、とは思います。

ご愛用のYTR-9335NYSはどんな存在ですか?

このトランペットは、僕が17歳のときから、10年くらいの付き合いがあるんですけど、自分とともに成長してくれる。

自分が曇っているときは曇ったように・・・素直に、鏡のように映し出すし、自分が謙虚に音楽に努めてる時はそれに素直に応えてくれる。
自分の「鏡」だと思ってこの楽器を使っています。

最後に一言、メッセージをお願いします

CD「インフィニット・クリーチャー」の発売記念コンサートは、
6月19日(火)に渋谷の Jz Brat で行います。皆様のご来場をお待ちしています!

201804161328_1-300x0.jpg曽根麻央 プロフィール
1991年生まれ。曽根麻央は、ジャズを基盤として日本の音やその他の民族音楽を融合させる、完成度の高い個性的なスタイルを持った日本人のトランペッター、ピアニスト、歌手、作曲家。また、トランペットとピアノの同時演奏という独特なスタイルでも知られている。    
幼少期よりピアノを始め、8歳でトランペットを手にすると9歳で地元・千葉県流山市での音楽活動をスタートさせる。18歳で日本を代表するドラマー猪俣猛グループに参加し、同年バークリー音楽大学より全額奨学金を授与され渡米する。 タイガー大越、ショーン・ジョーンズ、ハル・クルック等に師事。 在学中世界的に著名な様々な賞を受賞(下記参照)。 2016年に同大学の修士(Master)課程の第1期生として首席卒業し、NYへ移る。 同時に、グラミー賞受賞ピアニスト、ダニーロ・ペレスの設立した教育機関、グローバル・ジャズ・インスティチュートに在籍し、ダニーロ・ペレス、ジョー・ロバーノ、ジョン・パティトゥッチ、テリ・リン・キャリントン等に師事し、共演も果たす。これまでにニューポート、モントレー、モントリオール、トロント、ドミニカ共和国等の国際的なジャズ・フェスティバルに出演。2017年には自己のバンドを率いてNYブルーノートやワシントンDCのブルース・アレイ等、アメリカを代表する老舗ジャズクラブに出演を果たした 。

[受賞歴]
2008年バークリー・アワード賞(北海道グルーブキャンプより):
2014年 国際トランペット協会・ジャズコンペティション:1位優勝 (米国)
2014年 国際セロニアス・モンク・ジャズ・コンペティション:ファイナリスト (米国)
2015年 流山市・ふるさとづくり功労賞
2016年 "Keep An Eye” 国際ジャズアワード優勝(オランダ)


曽根麻央 オフィシャルウェブサイト
http://maosone.com/home.jp

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