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辞めるとき(Z BLOG 菅野 浩)

閉店や代替わり。。。

2018年は馴染みの店が次々と閉店や代替わりしてしまった。
あ、それはジャズクラブではなくて飲み屋関係の話。

家の近所で顔が通ってる飲み屋が2軒閉店。
高円寺の馴染みのラーメン屋が1軒代替わり。
巣鴨にある高校の部活OBが集う飲み屋が閉店。

それぞれの店主は永年従事してきた自営の仕事を辞めるという決断を下した。
その事情は様々。

巣鴨の飲み屋は、高校時代の部活のOB達が代々飲みに通っており、店主はその全ての人間関係を把握していた。時折ひとりで訪れるとちゃんと名前で呼んでいただき、僕は近況を報告するとともに、同級生や先輩後輩の近況をマスターから伺っていた。高校関係の先輩後輩とは会わずとも彼らの情報は入ってきた。そんな関係だった。
もう20年以上のお付き合い。
それが終わってしまった。
理由はご夫婦の年齢だろうか。
このお二人にはとても感謝している。
永いこと我々を見守っていただきありがとうございました。

さて、我々バンド業界はどうだろうか。

バンドは、始めるのも辞めるのも飲食店と同じく自分の意思で決断できる。
他の人がリーダーの場合には自分から参加したいと表明しても雇われるかどうかは別問題。
仮にその人のバンドに参加できたとしても、いつクビになるかも、いつバンドが解散してしまうかもわからない。逆に、自分のほうから辞めたいと思ってしまうかもしれない。

友人が9年間続けたバンドを最近辞めた。

僕はそのバンドには参加していないので、彼の脱退前のラストを見届けようとライブに足を運んだ。
会場にいた者は、
「なんで辞めるの?辞めないで!」
と思っていたかもしれない。
または、
「彼(彼ら)が決めたんだからしょうがない。最後を見届けて、次の展開にも期待しよう」
と思ったかもしれない。
詳しい内情を知らない僕は後者の思いだった。

バンドを辞める辞めないの話は我々には常にまとわりつく話で、年に一回しか本番がなくても何年も継続してるバンドがあると思えば、1回のライブで解散するのもある。

すこぶる仲良しだったのに喧嘩別れ。
メンバーが海外に行く。
メンバーがカタギになる。
音楽的方向性のズレが深い溝に変わった。
ギャラ問題。
異性問題。
度重なる素行不良。
運営方針の不備。
リーダーの気分。
などなど、理由は様々。
 

次は何しようか


僕らがいつも向き合っているのは自分の心、正直な気持ちだ。
自分が一緒に演りたい人がいて、やりたい音楽があって、そこに一緒に向かっていけるかどうか。
この判断基準によってバンドを作るか解散するか、参加してるバンドに貢献するか辞めるかなどの判断を下す。
先述のバンドを辞めた彼は、理由は何にせよ、リーダーに正直な心の内を明かし、周りはそれに納得したに違いない。ラストライブでのサウンドは爽快なものだった。皆、後腐れなく次に向かって行こうとしていた。

今後自分には何ができるだろうか、どのような事態が起こりうるだろうかということに常に意識を張る。

いつも「次は何しようか」である。

このブログでは中学生のころ~ミュージシャンになるまでの話を数回にわたって綴ってきたが、実はそんな昔のことを考えるのはほとんどなく、頭の8割方は「次は何しようか」に支配されている。

嫌いなバンドだから辞める。
嫌いなバンドだけど自分のやりたい事やってるから辞めない。

逆に、
好きなバンドだから辞めない。
好きなバンドだけど自分のやりたい事とは違うから辞める。

また、

自分の存在を喜んでくれるし好きなバンドだけど辞める。

というケースもある。

最後の
「自分の存在を喜んでくれるし好きなバンドだけど辞める。」
これってできそうでなかなかできない。
現時点で最良なのに辞めるんだから。
そこにはバンドメンバーや自分自身が次の上のレベルを目指さないといけないという意も含まれる。
そこまで冷静に客観的に自分や周りを判断することはなかなか難しい。でもそのときの「勘」で「辞める」ことを即決するスーパープレイヤーもいる。

最後に、試しに上の文の
「バンド」を「人」に、
「辞める」を「別れる」に、
置き換えて欲しい。
バンドってそんな感じかなぁ。

バンドって面白い。

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