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サウンドアドバイザー(Z BLOG 菅野 浩)

様々なサウンドアドバイザー


演奏者は皆、使う楽器が何であれ自分の操る音がどんな風に客席に届いているか気になると思う。
日常的に自分のライブを宣伝してはみるものの、自分の音を客席から聴いたことはないので、実際のところ、心の片隅では多少の後ろめたさがある。
この心の溝を何とかして埋めるために僕は、他者の意見を頼りにしている。
その他者とは、一緒に演ってるバンドメンバーやPAの人、ライブハウスの人、リペアマン、信頼してるリスナーなどなど。彼らは言わばサウンドアドバイザーだ。
人によっては特定のサウンドアドバイザーにお金を払って指導を受ける演奏者もいるが、これはスポーツ選手が個人のトレーナーを雇うようなものだ。
僕の場合、これにあたるサウンドアドバイザーは皆、無償でしかも興味を持って相談に乗ってくれるというとても恵まれた環境にある。お互いに演奏者であり、サウンドアドバイザーでもあるという関係の仲間が多い。その中でも、僕の好みや趣向を理解して客観性を持って素直にアドバイスしてくれる人達を、勝手に僕の専属サウンドアドバイザーとして任命している。
同じ楽器の人が多いビッグバンドをやっていると、そういったアドバイザーが多いのでとても助かっている。彼らとのサックス談義は一生続くんだろうなぁ。

また、ビッグバンドとは違ってバンドでサックスが自分一人のときは、サウンドアドバイザーは自動的にサックス以外の人になる。
こんなときは、そのバンドの音量のバランス感覚をいつも気にしている。時には爆音で、時には極小音量で、様々な音量バランスでライブは進行する。その中で自分の好きなサウンドがメンバーに伝わるように表現できているかとても不安になる。こんな時は演奏中はもちろんのこと、それ以外でのメンバーとのコミュニケーションも重要になってくる。
馴れない場所で不安な要素が多い時は適当な場所にスマホを置いて録音して、その録音がサウンドアドバイザーの役割を果たすこともある。

あとPA。
PAの人に迷惑にならないよう適度な距離と向きのマイキングにはいつも心がけている。
たとえマイキングが程良くできてもEQやリバーブの状態がPAさんやハコの響きによって違いがあるのは明らか。ここはもうPAさんに自分を知ってもらうしかない。自分の趣向を伝えたら予想以上に自分の音を良く響かせてくれることは多々あるし、それ以降些細な変化も指摘してくれるようになる。
 

自分の音がどんな風に届いているか


そんなこんなで日々、自分の音がどう聴こえているか常にアドバイスを他者に求めているわけだけど、一番大事なことは周囲に自分の音がちゃんと聴こえているかという事ではないだろうか。
大音量のバンドでも埋もれない音、小音量でも響き渡る音など、他者にとって常に自分の存在が認識できる状態。バンドメンバーに伝わる音でアンサンブルしてミックスされ客席に届く。
演奏する時はいつも、全てのニュアンスがバンドメンバーに伝わる音で在りたいし、同時にライブ会場の一番遠い人にも届く音でも在りたい。

結局のところ、最近では、自分の音というのは、サウンドアドバイザーである他者によって作られるものなのかな、と思うようになった。そもそも他者からのアドバイスは、他者に伝わる音であることが大前提になっているのだから。
あ、でも、他者からの多くのアドバイスもいろいろあるので、その中から正解をを見つけるのは自分だから、結局は自分か。

一生あーだこーだとしてるんだろうな、きっと。。

suganosan_prof.jpg菅野 浩(すがの ひろし)プロフィール
アルトサックス、クロマチックハーモニカ プレーヤー
小編成から大編成まで活動の幅は広く、自己のバンド「Totem Pole」「Alto Talks」「Landmark Blue」の他、「Gentle Forest Jazz Band」「in's」などのバンドでも活動中。
近年ではクロマチックハーモニカも演奏する。

【ライブスケジュール】
LANDMARK BLUE
・2019年8月11日(日)@横浜「491HOUSE」
菅野浩(as) 高田みち子(vo) 佐津間純(g)

公式サイトのライブスケジュールはこちら!

菅野さんが参加している
Z EXPRESS BIG BANDの紹介ページはこちら

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