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楽器を使わないトレーニング法(Z BLOG 菅野 浩)

とある方から聞かれたので僕なりの
「楽器を使わないトレーニング法」
を記してみます。

自宅で音出しできないときは

僕は今まで音出し可能な物件には住んだことがないので、自宅で練習しない生活スタイルが定着している。オンとオフの切り替えが出来るので良いのではないかと思っている。
しかし、この生活スタイルにはイメージトレーニングが欠かせない。
楽器を練習するのが楽しい時期は、たいてい四六時中楽器を触っていたいもの。
むかし、教えていた生徒さんの中にとても練習熱心で真面目な方がいたのだけど、彼は1時間のレッスン中に良い音が出るようになっても、次のレッスンではまた元のショボい音に逆戻りしてしまうことを繰り返していた。その様子を見かねて話を聞いてみると、彼は音出し不可の物件に住んでいるにもかかわらず、毎日家で練習しているという。その様を再現してもらうと蚊の鳴くような息。。。それを聞いた途端僕は家では練習しないでくださいと伝えた。すると、しばらくして安定した発音が整うようになった。原因は音漏れを気にするあまり間違った奏法で練習していたことだった。
このように、しっかりとした練習環境がなかったり、練習したくても楽器に触れられないときは、間違った奏法での練習は辞めて、想像力や妄想力、またはソルフェージュ能力を鍛える時間にしてみてはどうか。ここで言うソルフェージュ能力とは、例えばドの音を頭の中で鳴らしながらドの指を動かすようなこと。
初心者であれば、メジャースケールの練習として、鉛筆をサックスに見立てて指を動かしても良いし、エアーギターならぬエアーサックスの練習をしても良いと思う。
程よく上達したら、音楽を聞いて自分がそのバンドの中に入ったらどこまで対応できるだろうか、と想像してみたり、音楽に合わせて指や呼吸を動かしてみたり、やり方はなんとでもできる。
僕はこれらのイメージトレーニングを反射的に行ってしまう癖がついているので、何をしていても頭の片隅でその場にある音楽を捉えてしまう。例えば待ち合わせしている喫茶店や、友達と食事をしているお店のBGMなど。
聴きながら指を動かしたりしている。

日常生活がイメージトレーニングになる

むかし高円寺に住んでいたころ、深夜に近くのライブハウスで友達と呑んでいると、ピアニストの故・本田竹広さんがやってきた。一緒にいたベーシストに向かって彼は、
「いつ何時も何かを握っていろ」
とのアドバイス。
ベーシストは左手の握力が大事だとのこと。
これもイメージトレーニングひとつで、しっかりした目的意識があった。

また、楽譜の初見が得意な人はやたらと楽器で音を出さずにしばらく楽譜を眺めていたりする。これは、目から得た情報を自分の身体に伝えて演奏するためのイメージトレーニングをその場でしていることなので、つまり、音を出さずに楽譜を眺めるだけでも、十分なイメージトレーニングになる。

これらのイメージトレーニング、どうでしょうか?
僕の場合、おかげで日常生活での妄想が暴走して多方面に働いてしまって大変なこと(笑)。
他にも楽器を使わないトレーニング法で面白いのがあったら教えてください。

suganosan_prof.jpg菅野 浩(すがの ひろし)プロフィール
アルトサックス、クロマチックハーモニカ プレーヤー
小編成から大編成まで活動の幅は広く、自己のバンド「Totem Pole」「Alto Talks」「Landmark Blue」の他、「Gentle Forest Jazz Band」「in's」などのバンドでも活動中。
近年ではクロマチックハーモニカも演奏する。

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