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練習ネタ(Z BLOG 菅野 浩)

演奏家は皆、日常的な練習は大切だと思っているし、練習が好きな人は多い。
でもいったい何を練習しているのだろう。
プロ野球ニュースではオフシーズンに自主トレしている選手の姿がテレビで放送されてるけど、同じように著名演奏家の練習風景も放送してほしいと常に思っているw

そんな僕が実践している日常的な練習ネタは以下の3つ

①コンディションの維持
ロングトーンに始まり、スケールやアルペジオ、エチュードといった比較的基本的な内容。
音色づくり。
リードの選定も。

②スキルアップ
名演のコピーや不得意なコード進行を想定してのアドリブ練習、曲を覚えることなど。

③本番へ向けての予習
ライブでやる新曲があらかじめわかっていれば、本番までに予習する。
特にビッグバンドなどで難解なフレーズがてんこ盛りの場合は、本番まで気が気じゃ無い。
計画的に練習時間を確保して本番に臨む。

これらのほか、日頃のライブから練習ネタを仕入れる方法もある。
ライブが終わったら、
「あの曲のあの瞬間、じつはこっちの音を出したかったんだよな~」
「あっちのラインでソロしたかったんだよなぁ」
「あの時の音色や音程感をもうちょっとなんとかしたい」
と思うところが必ず出てきて、もどかしい気持ちになることもしばしば。
更に録音を聴いていると、反省材料は尽きない。
改善するにはどんな練習が必要だろうか。
そんな気持ちを覚えておき、後日実際にできるように練習するようにしている。
これはスキルアップが目的なので上記の②に該当する。

しかしコロナ禍でライブが無くなってからは、ライブから練習ネタを得ることが出来なくなってしまった。
これは大きな問題だ。

そこで考えた。

いままでやりたくても時間が取れなくてなかなか出来なかった練習を沢山やろう。
③のための練習が減ったのならば、自分のために時間を使おう、と思うようになった。
コロナ前は③の比率が多い練習をしていた。
でも今は①と②にシフトせざるを得ない。
いままでのようにライブから練習ネタを仕入れることができないならば、別のところから探さねばならない。

よし、好きなことをやろう

いまこそ自分の「好き」を深く掘り下げるときではないか。
では、自分の「好き」は何だろうか。
音楽・サックス・ハーモニカ ・映画・お笑い・散歩等々。
東日本大震災で仕事が激減した時は、河原でハーモニカを練習したり映画を見まくっていたら、しばらくして映画音楽のみを演るバンドに参加することになり、そこでハーモニカもたくさん吹いたなぁ。
途方に暮れながらも打ち込んでいたことが後になって役に立った。
今回はどうしよう。
映画鑑賞やハーモニカの練習は既に日常化しているので、新しいチャンネルを取り込みたい。
ここはもう一度、サックスについて掘り下げてみではどうか。
サックスの中でも自分が「好き」なところである「サブトーン」を掘り下げてみよう。
前回の投稿に載せた東京都の「アートにエールを!」の企画で提出した曲は、その名も「Subtone Talks」(笑)。
サブトーンに関する様々なコンテンツを用意できるよう日々画策している。

ライブの機会が減り、バンドサウンドを具現化することが難しいこの時期、演奏家は自らの技術を研鑽する時期と捉え、スキルアップしようと皆必死だと思う。 ということは、平常に戻ったとき、若しくは新しいかたちで恒常的なライブ活動が始まったときには、各々の「好き」=「個性」を深く掘り下げ技術の高まった演奏家が世の中に多く現れるのではないだろうか。

そう思うとなんだかワクワクしてきた。

suganosan_prof.jpg菅野 浩(すがの ひろし)プロフィール
アルトサックス、クロマチックハーモニカ プレーヤー
小編成から大編成まで活動の幅は広く、自己のバンド「Totem Pole」「Alto Talks」「Landmark Blue」の他、「Gentle Forest Jazz Band」「in's」などのバンドでも活動中。
近年ではクロマチックハーモニカも演奏する。

公式サイトのライブスケジュールはこちら!

菅野さんが参加している
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