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エレクトーンで〝Get Wild〟を弾いてみた(中野 正英)

皆さん、こんにちは。中野正英です。
9月11日金曜日。
#GetWild退勤 というワードがTwitterのトレンド入りしたのをご存じでしょうか。

#GetWild退勤 とは……

「退勤すると同時にTM NETWORKの名曲「Get Wild」を聴くと、この曲がエンディングで流れていたアニメ「シティーハンター」のイメージが脳内に広がって、良い仕事をした気持ちになってオススメ」
といった内容のツイートで、試してみたいといった続々リツイートし反響が広がり、その日一気にトレンド入り。
ちょっとした社会現象となりました。

そんな〝Get Wild〟ですが、エレクトーンでも人気のレパートリーのひとつで、 現在販売されている上級者向けのエレクトーン譜は、私がアレンジ担当をさせていただいております。
『STAGEA ポピュラー 5~3級 Vol.110 アニソン神曲・セレクション』
※ぷりんと楽譜でも販売中

今回は〝Get Wild〟を耳コピするにあたり、工夫した点についてお話ししたいと思います。

『耳コピ=楽譜を採譜する』

こちらの点はどの楽器も同じです。
更にエレクトーンでは、リズムや音色、エフェクトもできる限り再現し、原盤のサウンド感に寄せていきます。

この点が他の楽器にはない所ですね。

さて、エレクトーンで〝Get Wild〟を再現するにあたり、2点工夫したポイントに触れたいと思います。

① Get Wildといえば、シンセタム!

今時代のシンセポップはシンセドラムが必須。
C-C-Bに笠浩二さんが歌いながら叩いているドラムと言えばイメージしやすいでしょうか。

イントロではシンセタムがフェードインしてきたり、サビでは4拍目で打っていたり…と、印象に残るフレーズが目白押しです。

ちょっとした工夫では、イントロでフェードインするシンセタムは、
・一音一音ベロシティー(音量数値)を入力
・ディレイ(やまびこのように遅れてなる音)に聞こえるよう、こちらも一音一音採取し入力
・高さの違うシンセタムが左右いっぱいにPAN(ステレオ)がふられている
・シンセスネアドラムが鳴っていない
102022_el_nakano6_01.png
↑上記のような通常のポップスで見られる2拍4拍で鳴るスネアドラムが使用されていないのもこの楽曲の大きな特徴の一つ。
偶数拍子は割り切れるリズムであることが、ある程度の安心感があり、それを保たせる大きな役目でもあるスネアドラム、それが敢えてないと言うことで、高揚感や期待感を煽らせているようにも思います。

② メロディーのハモリパートが存在しない

通常サビに見られる、ハモリパートがありません。
その代わりに、サビの一部をユニゾンで歌われていて、厚みの変化は感じとれます。
ですので、ソロパートなのか、ユニゾンなのか・・・区別をし、その違いを加味した音色を構築していきます。
ユニゾンでは音色のレイヤー数を増やし、厚くインパクトを与えられるように工夫します。

随所に見られる、和音のキメやアルペジオなども、可能な限り再現しました。
各楽器が音程も出来る限り採っています。
またシンセ音にもいろいろな種類があり、それらを正しく認識する知識も必要です。

エレクトーンで耳コピするにあたり、音符以外の要素がたくさんあります。

音楽を勉強するにあたり、エレクトーンが良いとされている点で、このように音楽を多角的に見る機会が演奏を通して身に付く点が大きいと思います。



学生時代、当時着メロが流行って、モバイルコンテンツ制作会社で、着メロ用のMIDIデータをひたすら耳コピで作るアルバイトをしていました。
採用テストでは今までエレクトーン続けてきたことが役にも立ちましたし、採用後はMIDIの知識・打ち込みスピード・楽曲分析などあらゆる点を更に鍛えることが出来ました。

さて、10月下旬に〝Get Wild〟の7級用の楽譜が発売されます。
102022_el_nakano6_02.png
10月25日発売『STAGEA ポピュラー 7~6級 Vol.94 アニソン神曲・セレクション』
5~3級に比べ、弾きやすい調・弾きやすく覚えやすいフレーズとなっています。


私もYouTubeに演奏動画を投稿していますので、是非お聞きください。

そして、国民的アニメソングなので、ぜひ皆様のレパートリーのひとつに仲間入りしていただけると幸いです。

ele_nakano_prof.jpg中野 正英(なかの まさひで)プロフィール
エレクトーンプレイヤー
東京都出身。ヤマハエレクトーンコンクール2008で第2位受賞後、音楽活動を開始。国内でのコンサート活動の他、'10年中国8都市、'11年中国9都市/香港/シンガポール、'12年中国3都市、'13年タイ、'15年マレーシア、'16年中国6都市、'17年シンガポール、'18年台湾3都市、でコンサートツアーやイベント出演も行う。'12年セルフプロデュースライブ「LIVE.1」を開催。'13年1st.CD「gonna be brave」をリリース。ヴァイオリ二スト中西俊博プロデュース 「中野正英×ケナン・ルイ・ウィジャヤ」を東京と大阪で開催。'15年ポップスコア『ボレロ-electro remix-』」を発刊。発売記念ライブも開催。'18年2nd.CD「いちばん、たいせつなもの。」と同タイトル エレクトーン曲集をリリースし、発売記念ライブも開催。
また「ヤマハ音楽教室」Webムービーへの楽曲提供やヤマハホール館内音楽制作など作曲家としても活動している。

オフィシャルサイト
Twitter @masahide_nakano
17LIVE エレクトーン演奏配信中
 

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